Turnitin Originality、Feedback Studio、iThenticateの違い:AI検出機能を備えているのはどの製品か?
TurnitinのAI検出に関するFAQには6つの製品名が登場しますが、その多くは名称が酷似しています。しかしFAQ自体の説明によれば、デフォルトでAI文章検出(AI writing detection)を搭載しているのは、その6つのうち正確に1製品だけです。
HumanPen チーム
· 6 分
結論:デフォルトでAI検出を含むのはTurnitin Originalityのみ
学生や研究者がTurnitin Originality、Turnitin Feedback Studio、iThenticateといった名前を目にしたとき、混乱してしまうのは無理もありません。これらの製品は機能面で重複する部分もありますが、1つの重要な点で大きく異なっています。
TurnitinのFAQによると、AI文章検出機能(AI writing detection)は"is only available to customers that license Turnitin Originality."(Turnitin Originalityのライセンスを持つ顧客のみが利用可能)とされています。この一文こそが、Turnitin Originalityを他の製品群から明確に区別しています。他の製品でも類似性のチェックやフィードバックの提供、研究者向け機能の利用は可能ですが、デフォルトでAI検出が含まれているわけではありません。
以下では、FAQに記載されている各製品の実際の位置づけ、誰がAI検出へのアクセス権を持つのか、そしてどのプランを利用していても変わらない共通点について詳しく解説します。
製品ラインナップ:FAQに登場する6つの名称
FAQには6つの異なる製品名が挙げられています。それぞれの説明に基づいて分類すると、次のようになります。
- Turnitin Originality(FAQにおいて、デフォルトでAI文章検出が含まれると明記されている唯一の製品)
- Turnitin Similarity(FAQ内で「アカウントマネージャーにお問い合わせください」と案内されている製品群の1つ)
- Turnitin Feedback Studio (TFS)(上記と同じ文で、同様に案内されている製品)
- Originality Check(こちらも同じ文で同様に案内されている製品。なお、TFSのアカウント管理画面に表示される"OriginalityCheck"の項目とは別物です。FAQではこれがTFSライセンスの構成要素であり、"is distinct from Turnitin Originality"(Turnitin Originalityとは異なる)と説明されています)
- iThenticate 2.0(研究者や出版社向けの独立した製品であり、有料アドオンとしてAI検出が利用可能)
- Gradescope(FAQで個別に取り上げられていますが、回答は「対応なし」となっています)
FAQには、これらの製品間の完全な機能比較表は掲載されていません。記載されているのは、誰がAI検出機能を利用でき、誰が利用できないのかという点のみです。本稿ではFAQに書かれている事実以上の機能について、推測を交えて言及することは避けています。
AI検出を利用できるのは誰か?
ここが製品選びにおいて最も重要な違いとなります。FAQでは製品ごとに利用権限のモデルを説明しています。
まずTurnitin Originalityについて、FAQには次のように記されています:"AI writing detection is only available to customers that license Turnitin Originality."(AI文章検出機能はTurnitin Originalityのライセンスを持つ顧客のみが利用可能)。(なお原文は"only be available"となっていますが、ここでは文法的に"is only available"と修正しています。)
次にiThenticate 2.0について、FAQには"iThenticate 2.0 customers can get access to this feature if they license AI writing capabilities as an add-on."(iThenticate 2.0の顧客は、アドオンとしてAI文章作成機能のライセンスを取得すれば本機能を利用可能)と書かれています。つまり、iThenticate 2.0の利用者が完全に排除されているわけではありませんが、別途有料アドオンを契約する必要があります。
その他の製品について、FAQには明確な案内があります:"If you are a Turnitin Similarity, Turnitin Feedback Studio (TFS) or Originality Check customer, please speak to your Turnitin account manager regarding access to AI writing detection."(Turnitin Similarity、Turnitin Feedback Studio (TFS)、またはOriginality Checkをご利用のお客様は、AI文章検出へのアクセスについてTurnitinのアカウントマネージャーにお問い合わせください)
そしてGradescopeには専用の質問が設けられており、"Why is AI detection not being added to Gradescope?"(なぜGradescopeにAI検出が追加されないのか?)という問いに対し、Turnitinは"not currently have plans to add these capabilities to Gradescope, since the primary use case for Gradescope is handwritten text while for AI detection we're focusing on typed text."(Gradescopeの主な用途は手書きテキストであるのに対し、AI検出ではキーボードで入力されたテキストに焦点を当てているため、現時点ではGradescopeにこれらの機能を追加する予定はありません)と回答しています。
これらを総合すると、6つの製品のうち5つにはデフォルトでAI検出が含まれていません。標準搭載されているのはTurnitin Originalityだけであり、それこそが本稿のタイトルが問いかけている核心です。残り5つのうち3つはアカウントマネージャーへの相談を案内されており、その相談によってアップグレードになるのか、有料アドオンの契約になるのか、あるいは別の形態になるのかについてFAQでは触れられていません。1つはすでに有料アドオンという明確な条件があり、もう1つは公式に「対応予定なし」と明言されています。なお、iThenticateの事例については、iThenticateはAI文章を検出できるのかで個別に詳しく解説しています。
各レポートの役割:類似性(Similarity)とAI文章検出の違い
どの製品シリーズであっても、類似性チェックの仕組みは共通しています。FAQでは、Similarity score(類似性スコア)とAI検出がどのような関係にあるのかを次のように説明しています:
"The Similarity score and the AI writing detection percentage are completely independent and do not influence each other."(Similarity scoreとAI writing detection percentageは完全に独立しており、互いに影響を与えることはありません)
続いてFAQでは、類似性スコアが実際に何を測定しているのかを定義しています:
"The Similarity score indicates the percentage of matching-text found in the submitted document when compared to Turnitin's comprehensive collection of content for similarity checking."(Similarity scoreは、提出された文書とTurnitinの類似性チェック用包括的コンテンツコレクションを比較した際に検出された一致テキストの割合を示します)
したがって、どのTurnitin製品を使用していても、類似性レポート(Similarity Report)の動作は同じです。文章をデータベースと照合し、一致した割合を報告します。一方、AI文章検出パーセンテージ(AI writing detection percentage)はまったく別のレイヤーであり、契約している製品ライセンスにその機能が含まれている場合にのみ表示されます。
この両者の独立性は、学生にとって非常に重要です。類似性スコアが低いからといってAI検出パーセンテージも低くなるとは限りませんし、その逆も同様です。両者はまったく異なる指標を測定しており、互いに影響し合うことはありません。この2つのスコアを同じものとして捉えてしまうことが、多くの混乱の原因となっています。
ファイル要件:製品シリーズ全体で共通の条件
どのTurnitin製品を使用しているかに関わらず、AI Writing Reportのファイル要件は共通です。2026年9月18日に確認したTurnitinのファイル要件ページには、次のように記載されています("FIle"という不自然な大文字表記はTurnitin原文のままであり、そのまま引用しています):
"FIle must be written in a supported language: English, Spanish, Japanese"(ファイルはサポート対象言語で記述されている必要があります:English、Spanish、Japanese)
そして対応ファイル形式については、次の通りです:
"Accepted file types: .docx, .pdf, .txt, .rtf"(受け付け可能なファイル形式:.docx、.pdf、.txt、.rtf)
これらの要件は、Turnitin Originalityを使用しているか、アドオン付きのiThenticate 2.0か、あるいはアカウントマネージャー経由でAI検出の利用権限を得たその他の製品であるかに関わらず変わりません。対象となる4つのファイル形式とサポート言語のリストは、すべての製品で一律に適用されます。
サポート言語のリストは2026年8月18日に改定されましたが、Turnitin自身の公式ページ間でも回答が一致していません。同日付のTurnitinのリリースノートでは"New AI detection writing detection capabilities for Modern Standard Arabic submissions"(現代標準アラビア語での提出物に対する新たなAI文章検出機能)と告知され、対象言語が3言語から4言語へと拡大されました。また製品アップデートページには、この更新が"iThenticate 2.0 customers who currently license AI writing detection"(現在AI文章検出のライセンスを契約しているiThenticate 2.0の顧客)にも適用されると記載されています。2026年9月18日に確認したところ、AI Writing Report利用ガイドには"File must be written in a supported language: English, Spanish, Japanese, Arabic"(ファイルはサポート対象言語で記述されている必要があります:英語、スペイン語、日本語、アラビア語)と書かれている一方で、前述のファイル要件ページではいまだに3言語のまま止まっています。そのため、どちらのページを開くかによって言語数が異なる状態になっています。
文書がこれら4言語以外である場合、あるいは対応する4つのファイル形式に含まれていない場合、どの製品プランを利用していてもAI Writing Reportによる処理は行われません。英語以外の提出物でTurnitinがAIを検出できるかどうかの記事で、この言語リストについて詳しく検証しています。
要点のまとめ
FAQから読み取れる重要ポイントは以下の通りです:
- Turnitin Originalityは、6つの製品の中でデフォルトでAI文章検出が含まれる唯一の製品です。
- iThenticate 2.0は、有料アドオンとしてAI検出機能を追加できます。
- Turnitin Similarity、Turnitin Feedback Studio (TFS)、Originality Checkの利用者は、AI検出の利用権限についてアカウントマネージャーに問い合わせる必要があります。
- 類似性スコア(Similarity score)とAI文章検出パーセンテージ(AI writing detection percentage)は独立しており、互いに影響しません。
- GradescopeにはAI検出は導入されず、FAQにもその旨がはっきりと明記されています。
- AuthorshipはAI検出とはまったく別の技術です。どちらもTurnitin Originalityに搭載されていますが、検証する目的が異なります。
- ファイル要件(.docx、.pdf、.txt、.rtf、言語は英語、スペイン語、日本語、および2026年8月18日以降に追加された現代標準アラビア語)は、シリーズ全製品で共通です。
自身の学校や研究機関がどのTurnitin製品のライセンスを契約しているかを確認したい場合、FAQは格好の出発点となります。そもそも大学がAI検出を実行しているかどうかは、大学がどのライセンスを導入しているかによります。自分自身のアカウントの具体的な権限について確認したい場合は、FAQにある通りTurnitinのアカウントマネージャーへ問い合わせるのが確実です。
続きを読む