Turnitin はどの AI モデルを検出するのか。公表されたリストと、そこに載っていない名前

Turnitin は、英語用の検出器が「can detect content from」(そのコンテンツを検出できる)とするモデルのリストを公開している。同じページには、AI が書いたテキストの一部を見逃す可能性があるとも書かれている。他の検出器メーカーが話題にしているモデル名、GPT-6 Astra や Claude Opus 5 などは、2026年9月17日に確認した時点で、Turnitin の英語ヘルプ記事 461 件のどこにも出てこない。以下では、そのリスト、リストの外にある名前、そしてなぜどちらもあなたのファイルの結果を予測できないのかを説明する。

HumanPen チーム

· 10 分

あなたが使ったモデルは Turnitin のリストに載っているか

Turnitin の英語 AI ライティング検出 FAQ は `GPT-4o` から `Grok-4.1` まで 32 のモデルを挙げ、その検出器はそれらのモデルについて「can detect content from」(そのコンテンツを検出できる)、さらに「and tools based on these LLMs as well」(これらの LLM を基にしたツールも同様)としている。リストに載っているからといって、あなたのテキストが見つかる約束にはならない。同じページに「we might miss some AI written text」(AI が書いたテキストの一部を見逃す可能性がある)とある。載っていないからといって合格ということでもない。他の検出器メーカーが取り上げているモデル名、GPT-6 Astra、Claude Opus 5、Gemini 3.7、Grok 4.6、Fable 5.1 は、2026年9月17日時点で Turnitin の英語ヘルプ記事 461 件のどこにも出てこない。つまり、Turnitin はそこでこれらの名前を挙げていないということだ。FAQ は、リストにないモデルのテキストがどうなるかについては何も言っていない。リストのすぐ後に続く文は「We will continue to expand our detection capabilities to other models in the future.」(今後も検出の能力をほかのモデルへ広げていきます。)だ。

つまりこのリストが答えるのは、あなたがおそらく抱えて来た問いよりずっと狭い問いだ。それは Turnitin が自分の名前を出して示した範囲であって、特定の論文がどのスコアになるかは、モデルが載っていようといなかろうと教えてくれない。

以下では、印刷されているままのリスト、その文言が Turnitin に何を約束させているのか、その空白をどう数えたのか、そしてそれをどう使えばよいのかを順に見ていく。

Turnitin が印刷している、そのままのリスト

それは Turnitin の AI ライティング検出の能力に関する FAQ にある。最初の一文で対象は英語に限られると書かれている。「The following content and FAQs pertain to our AI writing detection capabilities for English submissions only.」(以下の内容と FAQ は、英語で提出されたものに対する AI ライティング検出の能力のみを対象としています。)ページのタイムスタンプによれば、最後の編集は 2026年8月28日だ。

その文は「Currently, Turnitin's AI writing detection model for English submissions can detect content from」(現在、Turnitin の英語提出向け AI ライティング検出モデルは、以下のモデルのコンテンツを検出できる)で始まり、そこからモデルを順に列挙していく。各モデルには括弧内にリリース日が付いている。私たちはコンマで区切り、最初のモデルから「and tools based on these LLMs」(これらの LLM を基にしたツールも同様)という語までを数え、32 件を得た。`GPT-5.2` と `GPT-5.2-pro` は二件として数える。末尾の「tools based on these LLMs」(これらの LLM を基にしたツール)は一件とは数えない。スペルや妙な空白は Turnitin 自身のものだ。

系列件数リストにある名前
GPT11`GPT-4o`、`GPT-4o-mini`、`GPT-5`、`GPT-5-mini`、`GPT-5-nano`、`GPT-5.1`、`GPT-5.2`、`GPT-5.2-pro`、`GPT-5.3`、`GPT-5.4`、`GPT-5.4-pro`
o11`o1-mini`
Gemini7`Gemini-1.0- pro`、`Gemini-1.5- pro`、`Gemini-2.5-pro`、`Gemini 2.5 Flash`、`Gemini-3-flash-preview`、`Gemini-3-pro-preview`、`Gemini-3.1-pro-preview`
Claude7`Claude-3-Haiku`、`Claude Sonnet-3.5`、`Claude Sonnet-3.7`、`Claude Sonnet-4.5`、`Claude Sonnet-4.6`、`Claude-Haiku-4.5`、`Claude-Opus- 4.5`
LLaMA2`LLaMA-3.3`、`LLaMA-4-Maverick`
Mistral1`Mistral-Large-3`
Deepseek1`Deepseek-v3.2`
Nova1`Nova-2-lite`
Grok1`Grok-4.1`

リリース日は意図的に表から外した。このリストは同じページに二度印刷されており、一度は「How does it work?」(仕組みは?)の下、もう一度は「Which AI writing models can Turnitin's technology detect?」(Turnitin の技術はどの AI ライティングモデルを検出できるか?)の下にある。二つのコピーは日付が二つを除いて同一だ。一つ目は `o1-mini` を 2024-09 のリリースとし、二つ目は 2024-12 としている。一つ目は `Claude Sonnet-4.6` を 2026-02、二つ目は 2026-05 としている。どちらが正しいかを私たちが Turnitin に代わって決めるつもりはない。日付があなたの主張にとって重要なら、自分が指しているコピーを引用し、もう一方のコピーは食い違っていると書けばよい。

もう一つ、このリストと混同されやすいものがある。Turnitin の 2026年8月18日付のリリースノートの項目 にもモデル名が挙がっているが、そこで発表されているのはアラビア語の検出であり、本人もそう書いている。「our Arabic AI writing model is a separate model from our English AI writing, Spanish AI writing, and Japanese AI writing models.」(アラビア語の AI ライティングモデルは、英語、スペイン語、日本語の AI ライティングモデルとは別のモデルです。)Opus 4.6(そこでは `Claude Opus 4.5 (released 2025-11) and 4.6` と印刷されている)、`OpenAI o3`、`Qwen 3 Next` は、この項目が出どころだ。この三つはどれも英語のリストには載っていない。そこにある Opus の項目は `Claude-Opus- 4.5` だけだ。英語で書いている人が、あのリリースノートを「Turnitin added Opus 4.6」(Turnitin が Opus 4.6 を追加した)と読んだなら、別のモデルのリストを読んだことになる。

「can detect content from」(そのコンテンツを検出できる)は Turnitin に何を約束させているか

英語のモデルリストで使われている動詞は「can detect content from」(そのコンテンツを検出できる)だ。その文のなかでそれは「trained on」(それを学習データとした)でも「tested against」(それに対してテストした)でもない。この違いは見失いやすい。というのも、Turnitin は日本語の検出については別の動詞で説明しているからだ。2025 年のリリースノートには、日本語モデルは「trained to detect text likely generated with」(おそらく以下によって生成されたテキストを検出するよう学習させた)GPT-4 と GPT-4o だと書かれている。日本語側の動詞を英語のリストに持ち込んではいけない。

その動詞に伴っていないのが数字だ。リストのどの項目にも検出率は付いていないし、あるモデルのほうが別のモデルより見つかりにくいといった序列もない。したがって「Claude is detected less often than GPT」(Claude は GPT より検出される頻度が低い)は、このリストを根拠にできる話ではない。

同じ FAQ は、低い偽陽性率の目標に伴う代償についても率直に書いている。

In order to maintain this low rate of 1% for false positives, there is a chance that we might miss some AI written text in a document. We're comfortable with that since we do not want to incorrectly highlight human-written text as AI-written.(偽陽性率を 1% という低い水準に保つため、文書内の AI が書いたテキストの一部を見逃す可能性があります。人間の書いたテキストを誤って AI が書いたものとして指摘したくないので、私たちはそれで構わないと考えています。)

続いて例が示される。文書の 50% が AI ツールによって書かれた可能性が高いと判定した場合、その文書は「could contain as much as 65% AI writing」(最大 65% の AI ライティングを含んでいる可能性がある)。これはリストに載っているモデルにも当てはまる。

そしてこのリストは固定されていない。検出器やモデルが進化するにつれて AI の割合は変わるのかと聞かれ、FAQ は「it is likely that our detection capabilities will also change, affecting the AI percentage」(検出の能力も変化し、AI の割合に影響する可能性が高い)と答え、続けて「However, for a submitted document, the AI percentage will change only if it's re-submitted again to be processed.」(ただし、提出済みの文書については、再提出して処理されない限り、AI の割合は変わりません。)としている。つまり、すでに手元にあるレポートの割合は、文書が再提出されない限りそのままだ。

リストに載っていないモデル名と、その数え方

他の検出器メーカーは、Turnitin のリストに載っていないモデル名について記事を出し続けている。Originality.ai のブログには「Is GPT-6 Astra Content Detectable?」(GPT-6 Astra のコンテンツは検出可能か?)、「Is Gemini 3.7 Flash Content Detectable?」(Gemini 3.7 Flash のコンテンツは検出可能か?)、「Is Grok 4.6 Content Detectable?」(Grok 4.6 のコンテンツは検出可能か?)がある。Pangram のブログには「Can Pangram Detect Claude Opus 5?」(Pangram は Claude Opus 5 を検出できるか?)と「Does Pangram Detect Fable 5.1?」(Pangram は Fable 5.1 を検出するか?)がある。私たちはこれらの記事の結論を伝えているわけではないし、モデルそのものをメーカーの発表と突き合わせてもいない。これらの名前を使った目的は一つだけだ。Turnitin のドキュメントにそれが出てくるかどうかを確認することだ。

英語のヘルプセンターを見るかぎり、出てこない。ここで、その「出てこない」が正確に何を意味するかを説明する。

  • 対象. guides.turnitin.com の Turnitin ヘルプセンターにある英語記事すべて、461 件。この数字は 2026年9月17日(UTC)に二通りの方法で確認した。ヘルプセンターの公開記事 API を最後のページまでたどる方法(五ページ、ユニーク記事 461 件)と、ヘルプセンターのサイトマップ(英語記事のアドレス 461 件)だ。二つの集合は一致し、どちら側にも余りはなかった。約三十分後にもう一度 API を通したところ、また 461 が返ってきた。
  • 方法. 各記事の本文からタグを取り除き、そのうえで完全一致かつ大文字と小文字を区別するテキスト検索を行った。
  • 461 件すべてでヒットがゼロだった検索語: `GPT-6`、`Astra`、`Opus 5`、`Opus-5`、`Opus- 5`、`Sonnet 5`、`Gemini 3.7`、`Gemini-3.7`、`Grok 4.6`、`Grok-4.6`、`Fable`。
  • 検索が機能していた証拠. 同じ対象、同じ検索で、`Nova-2-lite` は 1 件の記事に出てくる(その FAQ に二度、リストのコピーごとに一度)。`GPT-5.4` は 2 件の記事に出てくる。つまり検索は生きている。これは完全一致の文字列を探すため、上のリストには Turnitin 自身が使う空白入りやハイフン入りの表記も含めてある。リスト自身の `Claude-Opus- 4.5` にならった `Opus- 5` がその例だ。
  • 対象外. turnitin.com 本体、つまりマーケティングサイトと Turnitin のブログ。そこは検索していないので、Turnitin がこれらの名前をどこにも一度も書いたことがないと言っているわけではない。主張の範囲はヘルプセンターまでだ。

次は、数そのものより大事な話だ。名前がないことは、Turnitin が何を公開したかを教えてくれるのであって、その検出器が何をしているかを教えてくれるわけではない。FAQ は、リストにないモデルのテキストがどうなるかについて何も言っていない。他のモデルについて書かれているのは、先を見た話だ。どちらのコピーでも、リストの直後の文はこうだ。

We will continue to expand our detection capabilities to other models in the future.(今後も検出の能力をほかのモデルへ広げていきます。)

「yet to emerge」(まだ登場していない)モデルへの備えについての回答では、「we are continuously updating our model to detect these additional LLMs」(これらの追加の LLM を検出できるよう、モデルを継続的に更新しています)としており、その二文あとには「Since then, we've expanded our detection capabilities to include a large number of other LLMs as mentioned in the FAQ earlier.」(その後、先ほどの FAQ で触れたとおり、ほかの多数の LLM も含めるよう検出の能力を広げてきました。)とある。リストそのものは「and tools based on these LLMs as well」(これらの LLM を基にしたツールも同様)で終わっており、同じメーカーの後発モデルが含まれるかどうかは書かれていない。これらの文はどれも、リストにないモデルが現在検出されるとは言っていないし、見逃されるとも言っていない。だからこの記事もどちらも言わない。

この情報をどう使うか

  1. 必要になったその日のリストを、自分で読みに行く. FAQ を開き、ページ内で「can detect content from」(そのコンテンツを検出できる)を検索し、ページのタイムスタンプを控えておく。私たちが確認したとき、そのページの最後の編集は 2026年8月28日だった。このページはその場で書き換えられる。日付の入ったスクリーンショットは、話し合いの場ではどんな記事の言い換えよりも価値がある。この記事の言い換えも含めて。
  2. 合わせるのはアプリ名ではなく、正確なモデル名. リストが挙げているのはモデル(`Claude Sonnet-4.5`、`Gemini 2.5 Flash`)であって、チャットアプリではない。あるツールがどのモデルを動かしていたかわからないなら、このリストは何も決めてくれない。そして「tools based on these LLMs」(これらの LLM を基にしたツール)という句は、どのツールも名指ししていない。
  3. 言語を確認する. 英語の論文は英語のリストに対応する。スペイン語、日本語、アラビア語の提出にはそれぞれ独自のモデルと独自のリストがあり、英語のものとは一致しない。
  4. 自分の論文についての議論に、このリストを持ち込まない. 自分のモデルがどちらの側にあっても、同じ FAQ には逆方向に効く一文がある。そしてどちらの側も、あなたの文書について述べたものではない。
  5. すでにレポートがあるなら、レポートから出発する. 提出済み文書の割合は、再提出されたときにしか変わらない。だから手元にあるレポートは、採点されたときのままだ。Turnitin の AI ライティングレポートの読み方 では、その数字に何が含まれるかを扱っている。指摘されたテキストを自分で書いたのなら、申し立ての準備 と バージョン履歴を残すこと のほうが、モデルリストより役に立つ。

よくある質問

Claude Opus 4.6 は Turnitin のリストに載っているか? 英語のリストには載っていない。英語 FAQ の Claude の項目は `Claude Sonnet-4.6`、`Claude-Haiku-4.5`、`Claude-Opus- 4.5` までだ。Opus 4.6 が挙げられているのは 2026年8月18日のリリースノートで、そこで述べられているのはアラビア語の検出モデルだ。

Turnitin は 8 月に英語のモデルリストを更新したか? FAQ ページの最後の編集は 2026年8月28日だが、編集のタイムスタンプはどの部分が変わったかを示さない。その日より前のリストの完全なコピーも手元になく、比較できない。8月18日のリリースノートにあるリストは、アラビア語モデルのものだ。

リストを見れば、自分のモデルが見つかる可能性がわかるか? わからない。リストにはモデルごとの数値がない。FAQ が示している数値、たとえば 1% の偽陽性率の目標や、50% という結果が「could contain as much as 65% AI writing」(最大 65% の AI ライティングを含んでいる可能性がある)という例は、検出器全体についてのものだ。

`Claude Sonnet-4.6` のリリース日はどちらが正しいか? ページは 2026-02 と 2026-05 の両方を挙げている。リストのコピーごとに一つずつだ。アラビア語のリストは 2026-05 を使っている。私たちならモデル名だけを引用し、日付は書かない。

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このページは全体像だ。以下の記事はそれぞれ、一つのモデル系列または一つの境界を深く掘り下げている。

確認したページ

すべて 2026年9月17日(UTC)にログアウトした状態で読んだ。Turnitin はこれらのページをその場で書き換えるので、ここに書いたことを頼りにする前に、もう一度開き直してほしい。

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