Turnitin の Document Details パネルはファイルから何を読み取るのか — 項目ごとに解説

Similarity Report の中には、テキストではなくファイルそのものを読み取る、もう一つのパネルがあります。それが Document Details です。誰がファイルを作ったか、誰が最後に変更したか、どのソフトで編集されたか、用紙サイズとフォントは何か、スペルはどちらか。そうした情報が一覧になります。Turnitin 自身のドキュメントは、このメタデータが学術不正の調査者によって重要な証拠としてよく使われると述べる一方で、そのほとんどにはごく普通の説明がつくとも書いています。この記事では公式の一覧を項目ごとにたどり、どのファイル形式が何を明らかにするのかも含めて見ていきます。

HumanPen チーム

· 5 分

簡単な答え

Document Details は Similarity Report のサイドパネルで、提出したファイルから抽出されたメタデータを表示します。Author Name、Last Modified by、提出日時、用紙サイズ、ソフトウェア、フォント、スペル、そしてファイルの統計情報です。これは AI 判定ではありません。ファイルの出自についての手がかりを説明するものです。何を読み取れるかはファイルの種類によって異なります。.docx ファイルは最も完全な情報をもたらし、.doc ファイルではこのパネルに何も表示されません。Anonymous Marking が有効な場合、課題の公開日を過ぎるまでパネルは隠れたままになります。

このパネルの役割

Turnitin 自身のドキュメントは、この機能の目的を遠回しにせず述べています。

「Document metadata is often used by investigators of academic misconduct as key evidence in their cases.」(文書のメタデータは、学術不正を調べる人々によって、その案件の重要な証拠としてしばしば利用されます。)

この一文は Document Details の公式ページからのものです。メタデータは証拠資料として集められる、ということです。同じページはさらに、適用範囲に関する二つの制約を挙げています。

「This feature is only available for certain Turnitin licenses. It must be enabled by your account administrator.」(この機能は一部の Turnitin ライセンスでしか利用できません。アカウントの管理者が有効にする必要があります。)

つまり、このパネルはどの機関のライセンスにも入っているわけではなく、学生であるあなたが自分でオンにしたりオフにしたりできるものでもありません。ご自分のレポートで開けるのなら、その機関はパネルを含むライセンスを使っているということです。

ファイル形式によって何が分かるか

パネルからどこまで分かるかはファイルの形式しだいです。これははっきり書かれています。

「Files that are .docx can pull the most complete information. Turnitin is unable to pull document metadata from .doc files. If the submitted file is .doc there will be nothing visible in the Document Details section.」(.docx のファイルは最も完全な情報を取得できます。Turnitin は .doc ファイルから文書のメタデータを取得できません。提出されたファイルが .doc の場合、Document Details のセクションには何も表示されません。)

項目ごとに見ていきます。

  • Author Name — .docx と .pdf のファイルから取得できます。
  • Last Modified by — .docx からのみ取得できます。
  • Page size — .doc、.docx、.pdf、.rtf のファイルから取得できます。
  • Software — 最後にファイルを編集したアプリとそのバージョン。
  • Fonts — フォントの種類、サイズ、色の HEX コード。.docx、.doc、.pdf から。
  • Spelling — イギリス式とアメリカ式の分布。
  • File stats — ファイル名、拡張子、サイズ、文字数、語数、ページ数。

実用上の結論です。.docx が最も多くを明かす形式で、古い .doc はこのパネルでは白紙同然です。

Author name と last modified by

この二つの項目こそ、学生がいちばん読み違えやすい場所です。公式ページは、author name が実際には何なのかを説明しています。

「In .docx files, the author is the name of the license holder. This could be a parent, peer, or institution.」(.docx ファイルでは、著者はライセンス保有者の名前です。それは親、友人、あるいは機関である可能性があります。)

著者の項目が示すのは執筆ソフトのライセンス保有者であり、必ずしもそのエッセーを打ち込んだ本人ではありません。家族のコンピュータで一つの Microsoft アカウントを使っていれば、すべてのファイルにそのアカウントの名前が付きます。Last Modified by は、最後にファイルを開いて変更した人です。

「Assuming the student used one device, the name here should be the same as the name shown in Author Name. A student may ask a parent or peer to spell check a file before submission, or they may make final amendments on a different machine before they submit.」(学生が一台の端末だけを使っていたとすれば、ここに出る名前は Author Name に表示される名前と同じになるはずです。学生が提出前に親や友人にスペルチェックを頼むこともあれば、提出前に別のマシンで最終的な修正をすることもあります。)

公式ドキュメント自身が、よくある説明を並べています。共有のコンピュータ、親や友人によるスペルチェック、別のマシンでの最終的な修正です。名前の食い違いは調査のきっかけであって、それだけで下される判断ではありません。Turnitin は、調査する側がこれをほかの材料と組み合わせると述べています。

用紙サイズ、ソフトウェア、フォント、スペル

次の四つの項目は、著者を示す証拠というより出自の手がかりとして働きます。

  • Page size. 結果は三つあります。US Letter、A4、Other(サイズが混ざっている場合は Multiple も)。「It would be unusual if a file was not the standard paper size for your region.」(ファイルがお住まいの地域の標準的な用紙サイズでないというのは、普通ならあまり考えられないことです。)アメリカの機関で A4 に設定された用紙は、調べてみる価値があるほど珍しいものです。
  • Software. 最後にファイルを編集したアプリとそのバージョンです。公式ページは具体的な例を一つ挙げています。「Look out for software such as Kingsoft or WPS Office. While popular in Asia, it would be unusual for a student in an English language speaking country to use this software.」(Kingsoft や WPS Office のようなソフトに注意してください。アジアでは広く使われていますが、英語圏の国の学生がこのソフトを使うのは、普通ならあまり考えられないことです。)ここでも地域の不一致であって、有罪を示すものではありません。
  • Fonts. フォントの種類、サイズ、色の HEX コードです。公式ドキュメントの例はこうです。黒の 14pt で書かれたエッセーに、濃い灰色の 13.5pt の大きなブロックが貼り付けられている —— コピー&ペーストを示すささやかなサインです。フォントの情報は .docx、.doc、.pdf から得られます。
  • Spelling. イギリス式とアメリカ式の分布(color/colour、realize/realise など)です。公式ページはまず、ありふれた原因を挙げます。「Examine the content to see if discrepancies are the result of referencing a source. If a student has used spell-checking software, they could inadvertently use a spelling variation other than their expected one.」(本文を調べて、その違いが資料を参照した結果によるものかどうかを確認してください。学生がスペルチェックのソフトを使った場合、想定していたのとは別のスペルをうっかり使ってしまうこともあります。)

これらはどれも、さらに詳しく見る理由にはなります。そして公式ドキュメントは、疑わしい説明より先に無実の説明を用意しています。

Anonymous Marking ではパネルが隠れます

プライバシーを気にする学生にとって、たった一つのルールがすべてを変えます。

「If Anonymous Marking is enabled then Document Details will be hidden as it will reveal information about the student. The panel will become visible once the assignment post date has passed.」(Anonymous Marking が有効な場合、学生についての情報が明らかになってしまうため、Document Details は非表示になります。課題の公開日が過ぎると、パネルは再び表示されるようになります。)

Anonymous Marking の課題では、提出を匿名でなくしてしまうおそれがあるため、採点の期間が終わるまでパネルは隠れたままです。その期間中はあなたには見えませんし、担当の教員にも見えません。

これは AI 判定ではありません

パネルを正しい位置づけに保ってくれる境界がここです。Document Details はファイルの出自、つまり誰が作ったか、どのソフトが扱ったか、どんな書式かを説明します。モデルが本文を書いたかどうかを判定するものではありません。著者名の食い違いや妙な用紙サイズは、質問を始めるきっかけであって、AI の指摘ではありません。(AI Writing Report は別のレポートです。AI レポートのメタデータについてのガイドで、どの情報がどのレポートに属するのかを説明しています。)

Turnitin はこのパネルを、調査する側のための証拠として位置づけています。そして同じドキュメントが無実の説明も用意しています。共有のコンピュータ、スペルチェックの手伝い、その地域で一般的なソフト、参考文献由来のスペルの揺れです。思いがけない指摘を避けたい学生は、自分のファイルがこれらの項目のどれを可視化しているのか、そして .docx がもっとも透明性の高い形式だということを知っていれば十分です。

要点

Document Details は Similarity Report の二つ目のパネルです。テキストではなくファイルのメタデータ、つまり Author Name、Last Modified by、Page size、Software、Fonts、Spelling、File stats を読み取ります。そして公式ドキュメントは、調査する側がそれを重要な証拠として使うと述べています。何を読み取れるかは形式によって異なります。.docx が最も多くを明かし、.doc は何も明かしません。著者の項目はソフトのライセンス保有者であり、食い違う「最終更新者」の名前には公式の無実の説明があり、そのどれも AI 判定ではありません。Anonymous Marking は公開日までパネルを隠します。項目を知ることは、どんなファイルの習慣が目につくのかを知ることです。そして正直な解決策は、メタデータを削り取ることではなく、一人で使うごく普通の作業の流れを選ぶことです。

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