Turnitin の AI 検出率はどうやって決まる?

Turnitin の AI 検出率は、文書に「AI か人間か」の判定を一度に下す仕組みではありません。文章ごとに抽出・分割・分類・集計するプロセスです。このページでは、検出の仕組み、モデルが分析できる文章とできない文章の種類、スコアを閲覧できる人、そして低スコアがアスタリスクで表示される理由を解説します。

HumanPen チーム

· 5 分

結論から言うと

Turnitin は提出された論文を文に分割し、重複するセグメントにグループ化して、それぞれのセグメントに 0〜1 の確率スコアを割り当てます。これらのスコアを統合・集計して、文書全体の AI 率を 1 つの割合で示します。モデルが分析するのは文章のみで、コードや箇条書きは対象外です。スコアを閲覧できるのは教員と管理者のみですが、教員は PDF をダウンロードして学生と共有できます。スコアが 1%〜19% の場合、レポートには割合の代わりにアスタリスクが表示されます。

検出の仕組み

論文を提出すると処理が始まります。Turnitin はこのプロセスを次のように説明しています:"When a paper is submitted to Turnitin, sentences from the submission are extracted and segmented into overlapping sections for prediction analysis. Each segment is classified by the AI detection model and given a value between 0 and 1, denoting the probability of the text being likely human or AI-generated. Each qualifying sentence within these segments inherits the segment's score. Since segments overlap, some sentences may have multiple scores, which are then pooled into a single score. These sentence scores are further aggregated and used to compute the overall document AI writing score."(論文が Turnitin に提出されると、文章中から文が抽出され、重複するセクションに分割されて予測分析にかけられます。各セグメントは AI 検出モデルで分類され、0〜1 の値が割り振られて、そのテキストが人間による執筆か AI 生成かの確率を示します。これらのセグメントに含まれる条件を満たす文は、そのセグメントのスコアを受け継ぎます。セグメントは重複するため、一部の文は複数のスコアを持つことがあり、それらが統合されて 1 つのスコアになります。これらの文章スコアはさらに集約され、文書全体の AI 執筆スコアの算出に使用されます。)

ここにはいくつか重要な点があります。まず、分析の単位は文書全体ではなく「文」であること。次に、セグメントが重複しているため、1 つの文が複数のセグメントに属し、複数のスコアを持って統合されること。そして最後に、最終的な割合はこれら文章レベルのスコアすべてを集約したもので、1 つの判断ではなく多くの小さな判断を組み合わせた結果だということです。

そのため、同じ割合でもフラグのつき方が文書によって異なるのです。ある文書では少数の文が強くフラグされ、別の文書では多くの文が軽くフラグされるといった具合で、この集約が違いを 1 つの数字に平滑化します。

モデルが分析するものと対象外のもの

文書内のすべてが分析されるわけではありません。Turnitin はこう述べています:"The model does not reliably detect AI-generated text in the form of non-prose, or code, nor does it detect short-form/unconventional writing such as bullet points (short non-sentence structures)."(このモデルは、非文章形式やコードの AI 生成テキストは reliably に検出できず、箇条書き(短文・非定型構造)などの短縮形・非定型文章も検出対象外です。)

つまり、コードブロック、箇条書き、番号付きリスト、その他の非文章要素は AI 検出分析から除外されます。モデルにかけられるのは文章、つまりつながりのある実際の文章のみです。Turnitin は続けてこう説明しています:"This means that a document containing several different writing types would result in a disparity between the percentage and the highlights."(これは、複数の文章タイプが混在する文書では、割合とハイライトの間に不一致が生じることを意味します。)

論文に文章段落と箇条書きリスト、コードスニペットが混在している場合、割合は文章部分のみを反映します。ハイライトも文章のみを対象としています。ハイライトされたテキストと文書全体の長さを比較して数字が合わない場合は、そのためです。割合は文書全体ではなく、対象文章全体 を基準に計算されます。

AI スコアは誰に見えるか

学生は AI 執筆検出インジケータとレポートを直接見ることはできません。Turnitin にはこうあります:"The AI writing detection indicator and report are not visible to students."(AI 執筆検出インジケータとレポートは学生には表示されません。)そして:"Please note, only instructors and administrators are able to see the indicator."(なお、インジケータを閲覧できるのは教員と管理者のみです。)

だからといって、自分のスコアを全く見られないわけではありません。Turnitin は続けてこう追加しています:"However, with the PDF download feature, instructors can download and share the AI report with students."(ただし PDF ダウンロード機能により、教員は AI レポートをダウンロードして学生と共有することが可能です。)つまり、スコアを確認する道筋は教員を通ることになります。教員が PDF をダウンロードして共有してくれれば、割合、ハイライト、アスタリスクのすべてを見られます。共有してくれなければ、Turnitin の画面からは確認できません。学生の Turnitin ログイン では、学生画面に表示される内容とされない内容について詳しく説明しています。

修正のためにレポートが必要な場合は、教員に PDF のダウンロードと共有をお願いしてみましょう。最終提出前にフラグのついた箇所を修正したいと伝えれば、多くの教員は応じてくれます。

低いスコアがアスタリスクで出る理由

AI スコアが 1%〜19% の場合、レポートには割合が表示されず、代わりにアスタリスク(%)が表示されます。Turnitin の説明はこうです:"To avoid potential incidence of false positives, no score or highlights are attributed for AI detection scores in the 1% to 19% range. When AI is detected below the 20% threshold in the report, it is now indicated with an asterisk (%) and no percentage is attributed."(偽陽性の発生を避けるため、AI 検出スコアが 1%〜19% の範囲ではスコアもハイライトも表示されません。レポート内で 20% 未満の AI が検出された場合、アスタリスク(*%)で示され、具体的な割合は表示されません。)

アスタリスクは、検出器が AI らしきパターンを何らか捉えたものの、特定の割合を提示できるほどではないことを意味します。この範囲ではハイライトも表示されません。Turnitin が特定の箇所を AI 生成として指摘できる信頼性に達していないためです。これは偽陽性を減らすための慎重な設計です。

アスタリスクが表示されても、文章に AI らしきパターンがいくつか検出されただけで、多くの学生にとっては心配する必要はありません。Turnitin AI スコアのアスタリスク(*%)の意味 では、教員に問いかけられた場合の対応について説明しています。

AI レポートの活用方法

教員から PDF レポートを共有してもらい、20% を超えるスコアが表示された場合は、ハイライトされた箇所に注目しましょう。これらはモデルが AI 生成と分類した特定のセグメントです。Turnitin レポートでフラグのついた段落のみをリライトする で紹介する手順に沿って、これらのセクションの修正に集中しましょう。引用文献、表、コードブロックは AI 分析の対象外なので、そのまま維持してください。

アスタリスクが表示されている場合は、対処すべきハイライト箇所がありません。スコアが報告基準値未満ということです。定型表現や紋切り型の言い回しがないか確認する価値はありますが、反論すべき特定のフラグはありません。

割合が高くて自分や教員が心配になる場合は、フラグのついた箇所を修正して再提出しましょう。モデルは時間とともに更新されるため、同じ文章でも再提出時に異なるスコアが出る可能性があります。それが、2 つのスコアを比較するよりも、2 つのレポートを比較する方が確実 な理由です。

対象文章は無償で再チェックが可能です。